松阪・豪商の道
松阪屈指の豪商のひとつ「小津清左衛門家」です。
小津本家の当主は代々清左衛門と襲名していて、紙業や繰綿を扱う小津党第一の富商として成功しました。松阪の数多い江戸店持ちの豪商の中でも筆頭格にあげられ、1755(宝暦5)年に、紀州藩の御為替御用を命じられていたほどです。明治以降は紡績会社や郵便船会社などの経営を行い、現在でも不動産業を中心に営業を続けています。
平成3年に小津家本宅は松阪市の史跡に指定された後、5年の歳月と6億4千万円をかけて保存修理を行い、平成8年に「松阪商人の館」として開館して一般開放されています。
ここの蔵にあったのは、千両箱でなく万両箱だったのです。倹約家の松阪商人だからでしょう。