名刹探訪

正円寺

松阪市本町にある正円寺の前の通りは、矢下小路と呼ばれています。
嬉野町矢下(やおろし)の矢下谷にあった道場「矢下堂」が発祥とされる正円寺は、浄土真宗高田派のお寺ですが、蒲生氏郷公が、松ヶ島から城下を移した時に移転してきました。当時、矢下堂といわれいたので、前の道をこのように呼んだのでしょう。
蒲生氏郷公によって作られた町の一つで、戦国時代の名残を残す貴重な「隅違いの家並み」が見ることができます。敵と戦う時、隠れながら急襲できる戦法に使うのでしょうか。
本尊は阿弥陀如来立像で、昔嬉野町矢下の阿弥陀が淵より、檀家さんが拾い上げ、正円寺に安置したと言い伝えがあるようです。阿弥陀が淵は、堀坂山を源に中村川に流れ込んでいて、別名を雌淵ともいい、正円寺では、新しい住職が来た時や、得度を受けたときなど重要時には、霊験あらたかなこの淵へ参るしきたりがあります。
旧参宮街道から入る小道で、静かな佇まいの通りです。
松阪には400年も前に作られた古い街並みや道が今も残されています。
矢下小路の隣は、紺屋町という染物屋さんが立ち並んでいたところです。
石碑と新しい紺屋町の町名案内があります。この町も松阪城の移転とともに松ヶ島から移り住んだところです。