名刹探訪

樹敬寺


松阪市新町にある樹敬寺(じゅきょうじ)は、京都知恩院の末寺にあたり1195年、俊乗坊重源上人によって開かれた浄土宗のお寺さんです。

重源上人は治承4年(1180)法然上人の推挙により、東大寺の大仏殿復興大勧進の職を拝命され、伊勢神宮の日輪御名号の縁にならい神宮に37日間祈願し、方寸の玉を授けられ大勧進巡錫をされて、大仏殿落慶供養された方です。重源上人は、この功徳をもって国中に七ヶ所の念仏同所を建立され樹敬寺はその中の一つです。
本堂は、明治35年に再建されたもので、2012年の春に修理されていた屋根瓦の葺き替えが今春に終わり、きれいな姿を見せています。
新町通りから門までの参道に石畳が敷かれていて清々しいです。
またここ樹敬寺は本居宣長家の菩提寺であり、祖先や子孫合わせて26基のお墓があります。
記録によると、本居宣長は仏教に対して批判的な説を唱えていましたが、その半面、自分の家の仏事は欠かすことなくお勤めされていたとのことです。
参考までに、本居宣長の父親は夢の中で仏に出合った喜びを絵に描かせており、母は善光寺で得度しております。また実の兄は東京、芝の増上寺真乗院主を勤めた高僧です。宣長翁自身も19歳のときに、この樹敬寺で五重相伝を受けています。五重相伝とは、浄土宗で、信仰の確定を証明し、正式に仏法を伝える儀式です。
ちなみに、私も10年前に受けて戒名をいただきました。「南無阿弥陀仏…」毎日、十遍のお念仏を御唱えします。